カテゴリー「読んだ本 【は】行」の10件の記事

燔祭の丘 

燔祭の丘 建築探偵桜井京助の事件簿   篠田真由美

1994年に始まったこのシリーズの最終巻である。
この直前の巻が、少々無茶なストーリーになっていたので、正直期待していなかった。
というより、消化不良かがっかりして読了してしまうだろうとさえ思っていた。

思えば、このシリーズを読んで、ル・コルビジェもフランク・ロイド・ライトも知ったし、
どうしても見たくなって、会津若松までさざえ堂を見に行った。
作品には『おばけがでるよ』という噂が実は・・という謎ときだったのだが、
ばっちり写真に写ったし・・。アワ((゚゚дд゚゚ ))ワワ!!

まぁ、そういう思いで深いシリーズに終わりを告げようと読みだしたのだが、
舞台になった函館が、ネット友達が案内してくれた場所と重なって楽しく読めた。
強引なストーリー運びも、シリーズの中にあった複線を見つけ出せたりして、
期待を裏切り面白かった。

主人公も年齢を重ねていくこのシリーズ。
桜井京助も美青年から、すっかり大人の男性になったはず。
17年経てば、冷静に見つめることができる事も多くなるのを実感する。
あのころの自分を思い出すのは、難しいが、ともかく読んで良かった。

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PRIDE 池袋ウエストゲートパークⅩ

PRIDE 池袋ウエストゲートパークⅩ 石田衣良

現代社会の問題と下町レベルでそれに立ち向かうこのシリーズも
少々食傷ぎみだと思いつつ、おなじみ感を味わいたくて手に取った。

下町のトラブルシューターマコトは、今日もお金にならない相談を受けるのだが、
Gボーイズの帝王タカシにもコイバナがあり、時間の流れを感じる。
いつまで、ガキのキングがやっていけるのだろう、
いずれ卒業する時がくる・・などと思いを馳せてしまう。

短編集の形をとったシリーズは、いつも最後の作品が中編になっているのだが、
この巻は、貧困ビジネスや強姦、IT機器を使った脅迫など、ちょっとキツイ。
キツイが、最後はハッピーエンドだよねとわかっているから読める。

わかっているハッピーエンドの最後の最後、
シリーズはとりあえず卒業を迎えるようだ。

『街の物語には終わりがない。すっかり忘れていたが、こいつはおれ自身の昔の言葉。
 つぎに会うときには、また愉快でスリリングな嘘をたくさん用意しておくよ。
最後にひと言。あんたがどれほどきついところで生きているのかはわからない。
だが、おれは全力でいう。
負けるな、明日は必ずやってくる。
つぎのステージで、また会おう。 』

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萩を揺らす雨

萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)

かけられた帯には、ちょっとビターな〈コーヒー〉と〈人生〉を味わえる珈琲店
「小蔵や」へようこそと書かれている。
小粋なおばあちゃんが解き明かす「日常の謎」とも。

しかし、この謎は日常ではないだろ。(笑
おばあちゃん探偵としてよくあげられるのは、
アガサ・クリスティの作りだしたミス・マープルであるが、
答はすべてセント・ミード村にあると謎を解いてしまう
安楽椅子探偵であったマープルとは、
ちょっと違う。

おばあちゃんの個性からいえば、
「ハリスおばさんパリに行く」のハリスおばさんが思い浮かぶ。
行動力があり、チャーミングなおばあちゃんだ。

そして作品自体から言えば、小説につきものの
都合のよい偶然で解決してしまうので、先が見えてしまう。
また最後の表題になっている萩を揺らす雨では、
作者が若いためか主人公の草さんや大谷の心情の描き方が浅い。
年を重ねると、そこまで執着するかなぁと思ってしまう。
これだけの執着を見てしまうと感動より、空虚感しか感じない。
私が、おばあちゃんに近い年齢になったからかな。ヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ

萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)

著者:吉永 南央

萩を揺らす雨―紅雲町珈琲屋こよみ (文春文庫)

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ブランケット・キャッツ

ブランケット・キャッツ

新幹線の中で読書しようと思い立って、駅の本屋やさんで選ぶこと数分。レンタル猫というのがおもしろそうだし、7つの短編で構成されているのも、都合が良いと思って購入。

レンタルだから、飼い主が変わっても落ち着いていられるように、小さな時から慣れ親しんだ毛布をつけて、貸し出される猫たち。レンタルされる猫もさまざまな種類、レンタルする人の目的もさまざま、そして紡ぎだされる物語もさまざま。

重松清さんの作品だから、ほのぼのとしたストーリーではなく、むしろ絶望からの再生感の感じられるストーリーたちである。

ブランケット・キャッツ

著者:重松 清

ブランケット・キャッツ

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非正規レジスタンス 池袋ウェストゲートパークⅧ 

非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉【石田 衣良】

池袋ウェストゲートパークシリーズも8巻目。
シングルマザー、日雇い派遣、格差社会のひずみをテーマにとりあげる。

「自己責任」という名目で切り捨てられた社会弱者、
しかしそれをなんとかしようという「社会事業」に取り組む若い力もまたあるのだ。

企業や個人の「利益」だけを追求するのではなく、
社会全体の利益を考える、世の中はそう進んでいくのかな。( ̄ー+ ̄)

これまで日の当らなかった「社会学」も、
見直される時代が来たのかな。

非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉

著者:石田 衣良

非正規レジスタンス―池袋ウエストゲートパーク〈8〉

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玻璃(はり)の天

玻璃の天  【北村薫】


ベッキーさんとお嬢様シリーズ2作目(だったと思われ)。
帝都のにぎやかさを舞台に時代は自由に思想が語られがたい風潮に進んでいく。

その中で起こる事件。
北村薫さんの作品ではめずらしい殺人事件が起こり、それはベッキーさんの過去へとつながっていく。

このシリーズで、やっとおもしろいと思われた一冊だった。これがクライマックスなのかな?

善く師するものは陳(じん)せず、善く陳するものは戦はず、善く戦うものは敗れず。善く敗るるものは亡びず。

玻璃の天

著者:北村 薫

玻璃の天

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古道具 中野商店

古道具 中野商店

骨董じゃない古道具の店が中野さんのお店である。ここに働くわたしとタケオ、中野さんの姉であるマサヨさん、4人の愛憎劇と要約してしまうと、なんだか違うなと思えてしまう。

飄々とした作品のテーマはまさしくそれであるのだけども。

中でも別れた恋人にもらった青磁の丼にまつわる話は印象的であり、ぞっとするものがある。

古道具 中野商店

著者:川上 弘美

古道具 中野商店

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ひとがた流し

ひとがた流し 【北村 薫】
現代の40代の3人の女性の生き方を通して、生きる力、生きがいを語る。

人が生きていくとき力になるのは何かというと、ー《自分が生きていることを、切実に願う誰かが、いるかどうか》だと思うんだ。ー人間は風船みたいで、誰かのそういう思いが、やっと自分を地上に繋ぎ止めてくれる。


この年で、この本にめぐり合えたのも必然だったんだなと思いました。

作中にでてくる祖谷のかずら橋、私もずっと行きたいと思って、昨年行けました。
本や映像では感じられない、空気や感情が重なったかな。

リアルというものをしみじみ感じる今日この頃。

ひとがた流し

著者:北村 薫

ひとがた流し

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北神伝綺

北神伝綺 (上)/森 美夏
¥609
Amazon.co.jp

北神伝綺 (下) 角川コミックス・エース 125-2/大塚 英志
¥609
Amazon.co.jp

柳田國男が発表し後に否定した「山人」、闇に葬られた歴史は存在したというストーリー。

民俗学は偽史である。戦時中を舞台に歴史上の人物が暗躍する。

柳田國男に破門された北神を中心に物語は進んでいく。


大塚英志さんの原作だから、こんな感じかなというのはあるが、

絵がよく見分けがつかなくなる。

それが魅力といえば魅力なのだが。

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北神伝綺

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柳田國男が発表し後に否定した「山人」、闇に葬られた歴史は存在したというストーリー。

民俗学は偽史である。戦時中を舞台に歴史上の人物が暗躍する。

柳田國男に破門された北神を中心に物語は進んでいく。


大塚英志さんの原作だから、こんな感じかなというのはあるが、

絵がよく見分けがつかなくなる。

それが魅力といえば魅力なのだが。

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