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もんぐら、もんぐら

もんぐら、もんぐらいい季節になつたもんだな

前述の北村薫さんの作品にでてくる山村暮鳥の詩集。
本自体もかわいくて、文学少女にあこがれた昔を思い出します。(笑)

山村暮鳥は家業が不振で赤貧洗うがごとしの家に生まれます。
幼いころからいろいろな職を転々とし、盗人までしたといいます。

16歳のとき、代用教員になり、夜は漢籍を学びます。
その後宣教師と知り合い、神学校へ進みますが、3度も自殺を図ったそうです。
日露戦争にも行ったそうですから、キリスト教の教えとの葛藤がうかがえます。

詩についても、その時代には酷評があり、
自然には神がいるという独自の宗教観は、キリスト教徒にも反感を買います。
実に壮絶な人生ですね。


この詩集に収められている詩は、
自然や子どもに対する温かい愛情が感じられます。

仮名遣いは古いのですが、
感性は現代ならすんなり受け入れられるものでしょう。

串田孫一さんを連想しましたが、
同じキリスト教徒ですし、
時代からいって、暮鳥さんの影響を受けたのが孫一さんでしょうね。


竹林の上を
  さわさわと
わたる時雨が
水墨の画である

妻があり
子があり
そしてびんぼうで愚鈍なだけに
こよなく尊い自分である

もんぐら、もんぐらいい季節になつたもんだな

著者:山村 暮鳥

もんぐら、もんぐらいい季節になつたもんだな

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